こんにちは!
NOPPO MUSIC SCHOOLです!
皆さんは歌を聴いていて、
「なんだか耳元で囁かれているみたい・・・!」
と感じたことはありませんか?
柔らかく、繊細で、感情が近くに感じられる声。
その独特な歌い方こそが、今回のテーマである「ウィスパーボイス」です!
近年のバラード楽曲などでは特に多用されており、歌唱表現として欠かせないテクニックの一つになっています。
しかし、実際に挑戦してみると、
「ただの息漏れになってしまう・・・」
「声がかすれてしまう・・・」
「喉が疲れる・・・」
と悩む方も非常に多いです。
ウィスパーボイスは、単純に小声で歌えば良いというわけではありません。
声帯の使い方、息の流し方など、様々な要素が関係しています。
そこで今回は!
「ウィスパーボイスとは何なのか?」
という基礎から、
・どんな曲で使われるのか
・声の仕組み
・出し方
・トレーニング方法
・よくある質問
まで、徹底解説していきます!
では、参りましょう!

ウィスパーボイスとは?
ウィスパーボイスとは、息を多く含ませながら発声する、囁くような歌声のことです。
「ウィスパー(Whisper)」には、「ささやき」という意味があります。
通常の歌声よりも息漏れ成分が多く、柔らかく繊細な印象を与えることが特徴です。
特に、切ない表現や儚い雰囲気、近距離感、脱力感を演出したい時に使われます。
しかし、一つ力の加減を間違えると、「ただのため息」になってしまいます。
ウィスパーボイスで重要なのは、「声」と「息」のバランスです。
芯がありつつ、息が混ざる。
この絶妙な状態を作ることで、魅力的なウィスパーボイスになります。
ウィスパーボイスはどんな曲に使われる?
ウィスパーボイスは、特に感情表現を重視する楽曲で多く使用されます。
繊細なバラード
最も代表的なのがバラードです。
静かなAメロや、感情を抑えたフレーズでウィスパーボイスを使うことで、リスナーとの距離感を縮めることが出来ます。
特に恋愛ソングでは、
「本音を囁いている感覚」
を演出できるため、多くのアーティストが取り入れています。
明日への手紙/手嶌葵
全体を通し息の多く混ざった、繊細で柔らかい声で歌唱しています。
曲自体が持つ優しさや大きなテーマを、より印象付けながら楽曲が進んでいく名曲です。
Ilove you/尾崎豊
不器用な男の本音というものはどの時代もかっこいいものです。
「こここそ聴かせたい!」というフレーズでしっかり息を入れてみましょう。
力強さとのギャップ
雄大なバラードでは、サビはよりダイナミックに協調されます。
サビをより印象的にするために、Aメロ、Bメロをあえて繊細に表現する場合があります。
この時、多く息を混ぜたウィスパーボイスを使用することが効果的なのです。
Everything/misia
冒頭の繊細さと圧倒するようなサビが印象的な一曲です。
言葉に息を載せるようなイメージで歌うと、自然と歌詞の意味に沿ったニュアンスを表現することが出来ます。
日本一歌が上手いアーティストとしてもメディアに紹介される玉置浩二。 その圧倒的歌唱テクニックには、思わず心を揺さぶられてしまいます。 絶妙なブレスコントロールと声のバランスにも、注目です。 まるで教会の讃美歌のような、美しい神聖な雰囲気を持つ楽曲にもウィスパーボイスは効果的です。 上手く扱えるようになれば、表現で人を圧倒させることができます。 King gnuのボーカル、井口理が歌うこの楽曲。 一音一音の質量の高い、ステージの雰囲気をガラッと変える力があります。 日本アカデミー賞も受賞した名作映画「国宝」の主題歌でもあります。 人の生死をテーマにした、圧巻のバラードです。 力強いパートも大切ですが、それ以上にいかに丁寧に言葉を伝えるか、音を紡ぐことが出来るかが肝要です。 では、ウィスパーボイスはどのような仕組みで出ているのでしょうか。 声は、「声帯」という器官に息が当たり、振動することで生まれます。 通常の発声では、声帯がしっかり閉鎖し、効率良く空気を振動させています。 この声帯が閉じる行為を「声帯閉鎖」と言います。 ウィスパーボイスを自在に扱うためには、声帯にかかる「圧力」のバランスを捉えることが大切です。 人は肺から息を流し、声帯で空気を震わせることで発声します。 この声帯に下側からかかる圧力を「声門下圧」と言います。 ただ、肺から送られた空気はそのまま外に出ず、 「仮声帯」や「喉頭蓋」によって調節されて吐かれます。 この時、声帯が緊張するように上側から圧力がかかります。 これを、「声門上圧」と言います。 息を止めた時に首周りに力が入る感覚があることと思います。 この時、強い声門上圧が声帯にかかっています。 これらのバランスを計ることで、人は声質を操作しています。 声が出る仕組みとして、イメージとしてはしっかり声帯に空気が当たるよう声門上圧で受け止めるような形です。 ウィスパーボイスを出そうとするときは、この声門上圧より声門下圧が強い状態で声を出す必要があるのです。 声門上圧が強すぎると、声帯が強く閉じてしまい、声に息の要素が入らなくなります。 よって、声が不安定にならない塩梅で、多く息を混ぜてあげることで、ウィスパーボイスは出すことが出来るのです。 ウィスパーボイスは、普通の発声よりも息を使います。 しかし、ここで勘違いしやすいのが、 「大量の息を吐けば良い」 という考え方です。 実際には逆で、息を吐きすぎると声門上圧が無くなってしまい声帯が上手く閉じません。 その結果、上手く声が出ない、もしくは不器用に声帯に圧力がかかり声枯れに繋がります。 大切なのは、 「息と声のバランスを調整しながら、出したい声質を目指していく事」 です。 では、実際にウィスパーボイスを出してみましょう! 最初は、「はぁ・・・」というため息から始めます。 ただ「はぁ・・・」と息に声を軽く乗せるだけでOKです。 この時、 ・首や肩を回し、上半身の力を抜く ・無理に吐こうとせず、自然に息を流す ことが重要です。 ため息の延長で軽く声を混ぜると、自然とウィスパーボイスに近づいていきます。 次に、小さい声で誰かに話しかけるイメージを持ちます。 「ねえ」 「聞いて」 など、柔らかく発声してみましょう。 この時、普通の会話よりも少し息を混ぜます。 ただし言葉が消えて息だけにならないように、子音はしっかり発語するように注意しましょう。 ウィスパーボイスは、基本的にマイク使用を前提とした発声です。 そのため、無理に大きな声を出す必要はありません。 むしろ、頑張って声量を出そうとすると、ウィスパーボイス特有の繊細さが失われてしまいます。 「小さい声でも届く」 という感覚を持つことが大切です。 ウィスパーボイスでは、息のコントロールが非常に重要です。 まずは腹式呼吸を練習しましょう。 ➀4秒吸う ➁8秒かけて「スーーー」と吐く ➂一定の息量をキープする 慣れてきたら、12秒、15秒と伸ばしていきます。 息が途中で揺れないように意識しましょう。 ウィスパーボイスは息漏れが多いため、最低限の声帯閉鎖感覚が必要です。 そこで有効なのがエッジボイスです。 「あ゛あ゛あ゛・・・」 という低いガラガラ声を出し、声帯が閉じる感覚を確認します。 この練習を行うことで、 「息だけになる状態」 を防ぎやすくなります。 「あーーー」と小さな声でロングトーンします。 この時、 ・息を混ぜ、柔らかい音を混ぜる。 ・音程を安定させる ・声を揺らさない ことを意識します。 息交じりな状態で、声が震えていなければ上手くできている証拠です! ウィスパーボイスは不安定になりやすいため、安定させることをベストに取り組んでいきましょう! ウィスパーボイスは、自分で聞いている声と録音された声に差が出やすい発声です。 録音して聞き返し、 ・息が多すぎないか ・ただかすれていないか ・音程が不安定になっていないか を確認しましょう。 最初は自分の声に違和感があるかもしれませんが、録音確認は非常に大切な練習です。 何より大切なのは、「相手にとって聞きやすい声かという事」。 マイクを通した自分の声がどう聞こえているのか知っておく必要があります。 客観的に自身の声を聞く練習にも効果的です! A. 間違った出し方をすると負担になる場合があります。 特に、息を大量に流しすぎたり、無理にかすれ声を作ろうとすると、声帯に大きな負担がかかります。 脱力しながら、必要最低限の息で発声することが重要です。 A. 息の安定が必要です。 息のコントロールが上手くできないと、吐きすぎたり息が足りなくて、声が不安定になります。 すると、首回りなど無駄な力を入れることで声を保とうとしています。 息と閉鎖のバランスを安定させるためにも、息のトレーニングを率先して行いましょう。 A. できます! むしろ多くのポップスでは、地声ベースで息を混ぜたウィスパーボイスが使われています。 ただし、力みすぎると喉を締めやすくなるため注意が必要です。 低い音域でも安定するよう、自身の声を柔らかくしていくイメージで練習していきましょう! ウィスパーボイスは、ただ弱く歌うだけの技術ではありません。 声帯にかかる圧力を細かく調整することで成り立つ、非常に繊細な発声です。 だからこそ、使いこなせるようになると、歌の表現力は大きく広がります。 優しく囁くような表現。 儚く消えそうな表現。 耳元で語りかけるような近距離感。 こうした魅力は、ウィスパーボイスだからこそ生み出せるものです。 最初は上手くいかなくても大丈夫です! 歌は、実感の積み重ね。 少しずつ自分の声と向き合いながら、あなたらしいウィスパーボイスを育てていきましょう!メロディー/玉置浩二
神聖な雰囲気を持つ楽曲
Luminance/原摩利彦 feat. 井口 理
天国/Mrs. GREEN APPLE
ウィスパーボイスの声の仕組み
声は「声帯」の振動で生まれる
「声門上圧」と「声門下圧」のバランス
息の量が非常に重要
ウィスパーボイスの出し方
まずはため息を使う
小さい声で話してみる
マイク前提で考える

ウィスパーボイスのトレーニング方法
腹式呼吸トレーニング
エッジボイス練習
息混じりロングトーン
録音して確認する

よくある質問
ウィスパーボイスは喉に悪いですか?
ウィスパーボイスをすると疲れるのはなぜ?
地声でもウィスパーボイスはできますか?

ウィスパーボイスは「繊細なコントロール」で成り立つ発声!
