歌の練習をしていると、「あれ?なんだか音がズレてる…?」と感じたことはありませんか?
自分ではしっかり歌っているつもりでも、録音を聴き返してみるとピッチが外れていた、そんな経験があるかもしれません。
音程が取れないと、どんなに感情を込めても「うまく聴こえない」ことが多く、歌唱力の評価にも直結してしまいます。
この記事では、「音程が安定しない原因」から「安定するための意識」や「具体的な練習法」までを、やさしく丁寧に解説していきます。
音程が安定しない理由とは?ピッチがズレる原因を徹底解剖
「音程がズレているかも」と感じる瞬間は、歌を練習している中でも特に自信を失いやすい場面のひとつです。
ただ、「音痴なのかな・・・」と諦めてしまうのはまだ早いです!
実際には、音程が安定しない原因はひとつではなく、耳・喉・メンタルなど様々な要素が絡み合っているからです。
ここでは、代表的な3つの要因を掘り下げてみましょう。
「相対音感」がまだ育っていない
「この音で歌ってください」と言われても、自分がその音を正しく出せているのか不安になる、これは「相対音感」がまだ育っていないために起こります。
相対音感というのは、いわば「音の距離感」
絶対音感と違って、なった音がどの音かを当てられるわけではありませんが、さっき鳴らした音と今なっている音の高低差を感覚的にでもわかるというものです。
こんな説明をされると「私には才能ないから・・・」と思ってしまうかも知れませんが、音感というのは先天的なものではなく「聞いた音を記憶→再現」の積み重ねで育てていけるものです。
私も歌をはじめた頃、耳で聞いた音をピアノで再現するのに苦労しました。
しかし次第に相対音感を鍛えていけると、ある程度自分の思い通りにメロディを弾けるようになっていきました。
このように耳・脳・身体を連携させて「再現する」力を育てることが、安定した音程には不可欠です。
歌っている最中の身体の乱れ
「出だしは合っていたのに、サビでズレてしまった」というケースもよくあります。
これは、音感ではなく「歌っている最中の身体の乱れ」が原因であることが多いです。
高音で力んでしまったとき、息が足りなくなったとき、あるいはちょっとした緊張や焦り、これらの影響で声帯の振動バランスが崩れ、ピッチが外れてしまうのです。
歌について言及するとき、実践的なトレーニングや歌い方に注目されがちですが、歌というものは「フィジカル」だけでなく「メンタル」にも大きく左右されます。
この現象は、録音を何度も聴き返すことで自分のクセや崩れやすいポイントに気づけるようになります。
「自分はAメロでよく下がるな」「サビの最初の音を高く取りすぎるな」など、“ズレるタイミング”を知ることが、安定への第一歩です。
ハモリや伴奏につられてしまう
ハモリパートや楽器の伴奏に合わせて歌うとき、「自分の音を見失う」
そんなことありますよね。
これは、耳が複数の音を同時に処理しきれず、脳が混乱してしまっている状態です。
特に初心者のうちは、誰かの声や音につられてしまいやすく、自分の声をコントロールできなくなってしまいます。
このとき大切なのは、「自分の音だけを信じて歌う」感覚を鍛えること。
どうしてもつられてしまうときは、ピアノで一音ずつしっかりと確認しながら歌うなどが有効な手段です。

音程が不安定な人によくある特徴と改善のヒント
「歌うたびにピッチがブレる」そんな悩みを抱えている方は、ある共通した“身体の使い方”や“声のクセ”を持っていることが多いです。
ここでは、音程がズレやすい人に見られる傾向と、改善のヒントを紹介していきます。
音がぶら下がる上ずる
まずよく見られるのが「ピッチがほんの少しだけ低い」か、「逆に少し高くなる」という傾向です。
自分では合っているつもりでも、録音を聞き返すと「惜しいけどズレてる」という微妙な音の違和感が生まれてしまいます。
このズレの多くは、「声帯の張り具合」と「息の量」のバランスが崩れているときに起こります。
ぶら下がる人は息が足りていないか、声がこもっていることが多く、上ずる人は逆に力みすぎて喉が固まっていることが原因です。
また表情筋なども音と連動していますので、唇をあげたり広角を上げることだけでも音が変わったりすることがあります。
声が揺れる、震える癖をもつ人の傾向
ピッチが合っているようで実はブレているそんなときに目立つのが、声が揺れて聞こえる癖です。
これは、身体の支えが弱かったり、喉だけで無理に音を出そうとしたときに起こりやすい現象です。
これは声帯の振動が不安定な証拠で、息を一定に保つ腹式呼吸の習得が解決の糸口になります。
また同じ声のブレでも、「緊張すると声が震える」という方は、メンタル面からの影響も無視できません。
鏡の前で表情や姿勢を確認しながら歌ってみるだけでも、ずいぶんと声の安定感が変わることがあります。
感情を込めすぎて音がズレる
表現に気を取られすぎて音程がズレてしまうというケースも少なくありません。
特に歌詞に感情移入して歌うタイプの方にありがちな落とし穴です。
感情がこもっている方がいいと言われがちですが、感情というのはテクニックやリズムで「伝える」ものであり、込めると逆に力が入りすぎてしまったり、喉が締まる・息の流れが乱れる・ピッチが揺れるといった現象を起こす原因になりえます。
大切なのは、「感情と技術を両立させるバランス感覚」。
まずは正しい音程をベースにしてから、表現を乗せるという順序を意識することが重要です。

ブレない音程を身につけるトレーニング
さあいよいよ実際に音程を安定させるためのトレーニング法を紹介します。
毎日少しずつ取り組むことで、精度が上がっていくのでぜひ頑張っていきましょう!
ピアノやアプリを使った音当て練習
ある音を聴いたあとに、それを真似して歌う練習のことです。
これは音程を正しく認識し、再現する力をつけるのに非常に効果的です。
まずはピアノアプリなどで「ド」や「ミ」などの単音を鳴らし、それに合わせて声を出します。
録音して確認すると、音のズレがより明確に分かります。
最初のうちは「思っていたより低かった(または高かった)」ということにきっとがっかりするかと思いますが、続けていくうちにきちんと合っていきますので安心してください。
騙されたと思って1日5分だけでもいいのでやってもらえると、ある期間がすぎると突然音程に関する感覚が鋭くなっていきます。
自分も最初は「地味な練習だな・・・やめようかな」と思いましたが、続けてみると自分の歌声だけでなく、他人の歌声の音程に関してもとても感覚がするどくなっていきました。
録音を活用したセルフチェック法
前述したとおり、トレーニングの効果を実感するには、録音が何よりのツールです。
歌った直後は気づかなくても、あとから聴いてみると「あれ?」と気づくことがたくさんあります。
毎回の練習を録音して聴き返すことで、自分の傾向(上ずりやすい、下がりがちなど)も客観的に見えてきます。
日々の声の変化を記録するような気持ちで、録音習慣をつけていきましょう。
まず最初は「ドレミファソラシド」からはじめて、次に楽曲のメロディなどにうつってあげます。
このときに大事なのは過去の自分の録音をできるなら取っておくことです。
ピッチというのは正確な音程を求めれば求めるほど細かい世界になったいき、成長を実感しにくいものです。
そんなとき過去の録音があれば、違いを大きく実感できて「なんだ、自分は成長しているんだ」とモチベーションをアップさせることもできます。
安定したピッチを育てる「スケール練習」
最後に紹介するのが「スケール練習」です。
これは「ドレミファソラシド」のように音を段階的に上げ下げしながら歌う方法で、音程の感覚を体に染み込ませるのに適しています。
特に「グ」や「ガ」などの鼻濁音をスタッカートで出していくことで、音程への正確なアプローチに繋がります。
最初は声を切っていくことが難しいかも知れませんが、慣れていくと自然ときれいに声を切っていくことができるようになっていきます。
これはハリウッドでも行われているトレーニングで、実際にピッチの移動が速い曲などはこの練習を先にやっておいてあげるととても歌いやすくなります。
NOPPO MUSICスクールで安定したピッチを手に入れよう!
NOPPOミュージックスクールでは、歌う際の安定したピッチを獲得するためのトレーニングを行うことができます。
自己流だとなかなか音程があわない・・・。
そんなときはプロにみてもらうことをおすすめします。
専門のトレーニングメニューで安心指導
安定したピッチを正しく、そして確実にあわせていけるようになるためのトレーニングメニューを取り揃えているので、安心してレッスンを受けることができます。
またトレーニングメニューは音程に特化したものです。
自分が苦手なところに関して特に重点的に、効果的な練習をしていくことが可能です。
プロの講師が丁寧にサポート
ひとりひとりの声帯や体質に合わせた個別指導で、確実に上達していくことができます。
本当にピッチが安定するのだろうか・・・。
そう思っている方も大丈夫。
あなたの一つ一つの課題に対して、適切な方法で歌の上達のサポートをしていきます。
体験レッスンで自分に合った音程へのアプローチ方法を見つけよう!
響かせ方一つとっても身体は人それぞれ違います。
自分にあったピッチの安定のさせかたがわからない。
そんな方はまずは無料体験レッスンで、自分の呼吸法があっているのか、チェックしてもらいましょう!
短い無料体験レッスンの中でも、確実に自分の歌を向上させるためのヒントをもらえるはずです。
まとめ:適切な練習でピッチが安定する!
いかがだったでしょうか。
音程が取れないという悩みは、誰しもが一度は通るものです。
でも、大抵の原因は「音感がない」ということよりは練習の方向性が少しズレているだけ。
耳と身体の感覚を鍛え、録音という「気づきの道具」を添えるだけで、驚くほど音程は安定していきます。
まずは、ピアノアプリで1音を鳴らし、それに合わせて声を出してみるところから。
次第に細かいリズムの楽曲や高低差の多い楽曲にチャレンジしていきましょう!
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