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大宮(埼玉)のボイストレーニング NOPPO MUSIC SCHOOL

お知らせ/コラム

【タバコと歌の関係は?】歌声への悪影響を解説

タバコ

20歳を超えると、嗜好品として吸う方も多いです。

その頻度は様々で、

一日2,3本という方もいれば、1箱という方も。

さて、本コラムはボイトレコラムなので、ここで取り上げるのが、

タバコは、歌にどのくらい影響があるのか。

ということです。

実際タバコの人体に対する影響というものは目に見えづらく、自分の身体が今どうなっているか、健康診断や人間ドッグを受けないとわかりません。

歌も同様で、

どのくらい自身の歌声に影響しているのか?

たばこを吸わなかったらどうなるのか

疑問は浮かびますが、中々イメージがつかないかと思います。

そこで今回は!

「気になる歌とタバコの関係について、解説いたします!

では、参りましょう!

タバコに含まれる有害物質

まず、タバコに含まれる有害物質を理解していきましょう。

タバコそのものの脅威を理解しておくと、体への影響をイメージしやすいかと思います。

そもそもタバコには、約4000種類の化学物質が含まれます。

そのうち、有害物質とされるのが約200種類。

発がん物質は、60種類とされています。

とくに、タバコの有害成分の代表が、ニコチン・タール・一酸化炭素です。

これを、タバコの3大有害物質といいます。

今回は、この3つを細かくご紹介します!

ニコチン

ニコチンはかなり強い神経毒で、人間の致死量は30~60㎎、タバコ3~4本に含まれる量です。

タバコを吸った時に摂取するニコチンは1本3~4㎎です。

ニコチンは神経毒なので、依存性が強いです。

タバコを吸うと、煙となってニコチンが肺から血液中に入り、脳に行きます。

脳にある「ニコチン受容体」とニコチンが結びつくと、快感が生じます。

快感ホルモンが分泌されると、脳は快感を持続させるために、ニコチンを欲しがるようになります。

これが、ニコチン依存症です。

タール

タールは、タバコの葉が熱で分解されて生じる、ベタベタした粘着物質です。

タールには200種類もの有毒物質や発癌物質が含まれています。

粘着物質なので、ニコチンのように血液中に入ることは少ないですが、細胞に付着して残り続けます。

肺に付着すると、中々取れません。

禁煙した後も残り続け、長期間、悪影響を与えます。

一酸化炭素

タバコは、不完全燃焼を起こして、一酸化炭素を発生させます。

呼吸により取り入れた酸素は、ヘモグロビン(赤血球中の血色素)と結びついて全身に運ばれます。

一酸化炭素は血液中に入ると、酸素の200倍の速さでヘモグロビンと結びつきます。

タバコを吸うと、肺で一酸化炭素が血液に吸収され、ヘモグロビンと結合してしまうので、酸素がヘモグロビンと結びつくことが難しくなります。

酸素が全身に運ばれなくなり、身体のあちこちが酸欠状態になります。

タバコの一酸化炭素で酸素不足になると、運動能力や脳の働きが低下し、動脈硬化や心筋梗塞の危険性が高くなります。

また、煙を吐き出した部屋で喚起を行わないと、頭痛や吐き気といった症状を引き起こし、最悪昏睡状態に陥ってしまう可能性もあります。

以上の3つ以外にも、タバコの悪影響は様々に考えられます。

この後は、歌と関連した器官にどんな影響を与えるのか、見ていきましょう!

タバコが歌声にもたらす悪影響

結論から言うと。

歌を楽しみたい方は、 タバコは控えましょう!!

声は、様々な器官を利用して身体から発することができます。

声帯、肺、口、鼻、骨格etc…。

タバコを吸うことで、これらの器官に対して悪影響を与えてしまいます。

もちろんですが、機能が悪くなってしまえば、歌声は劣化してしまいます。

ここからは、それぞれの器官にどんな影響を与えるか、解説していきます!!

タバコと声帯

声帯」とは、声を出すための器官。

2枚のひだのような形になっており、発声しようとすると、両側の筋肉が閉じる動きを見せ、振動します。

この振動が息に伝わることで、声になります。

発声するためには、この声帯が必要不可欠です。

そして、声質には、この声帯がどういった状態になっているかが、大きく関わっています。

理想的な状態は、疾患が無く、綺麗に閉鎖し振動していることです。

長期間タバコを吸うと、煙に含まれる刺激物が、炎症や浮腫(むくみ)を引き起こし、「ポリープ声帯」という腫れた状態になってしまいます。

ポリープとは、指などにできる「タコ」のようなもの。

声帯ポリープは、無理な発声などにより起こり、声帯の一部分が腫れてしまう状態です。

こちらは、手術等によって治療できるケースが多いです。

これが、声帯全体で起こってしまうようなイメージです。

この状態ですと、声帯は上手く閉鎖することができず、声がかすれたように聞こえます。(嗄声)

一度ポリープ声帯になってしまうと、治療するのは難しくなると言われています。

声帯を守るためにも、タバコは控えましょう。

タバコと肺

声は、息が吐き出られることによって発することができます。

この時、肺はしっかりとした機能を果たしていることが求められます。

歌唱の際、より良い表現を行うには、息を自在にコントロールすることが重要。

この時、肺はしっかりとした機能を果たしていることが求められます。

しかし、タバコを吸うと、肺は直接有害物質にさらされ、ダメージを受けてしまいます。

吸い込んだ酸素は気管を通り、肺に送られます。

タバコの煙も同様に、気管・気管支を通り肺胞に届いてしまいます。

タバコに含まれる有害物質が気管や気管支、肺胞に炎症を起こし、咳や痰が出るようになります。

喫煙を続けると、炎症が慢性化してさまざまな障害を引き起こし、最終的には肺胞が破壊されてしまいます。

すると、肺は健康時に比べて、呼吸といった機能をしっかり果たせなくなってしまいます。

また、呼吸不全は、声にだけでなく、代謝や免疫機能にも影響を及ぼし、老化を早めたり、感染症にかかりやすくなったりします。

また、肺がんのリスクも高まります。

タバコと口

良い歌唱には、口の動きも重要です。

表情筋や口内環境、歯の状態なども、音を作る際に大きな影響を与えます。

タバコは口内環境にも有害です。

特に、歯は直接有害物質の影響を受けるので、注意が必要です。

タバコにおける口内への影響で最も考えられるのが、「歯周病」です。

タバコの煙や成分は、口内に入ると粘膜や歯茎から吸収されます。

吸収されたタバコの有害物質は、血管を収縮し、歯茎の血流量を減少させます。

血液循環が悪化して歯茎に十分な酸素がいきわたらなくなると、歯周ポケットの中で歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。

細菌が産生する毒素は、歯周ポケットをさらに深めるとともに歯を支える骨を溶かし、進行すると歯がぐらぐらするようになり、さらに進むと歯が失われます。

歯を失ってしまうと、「サ行」が上手く発音できなくなったり、息のコントロールの感覚が変わったりと、滑舌や発声に大きく影響を与えます。

歌以外にも、口臭や口内の炎症など、様々な疾患に繋がります。

このようにタバコは人体に対し多くの悪影響を与えます。

自身の体のためにも、歌のためにも、タバコは控えましょう!

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歌のための禁煙するコツ

ここまでタバコの悪影響を見て、

歌が上手くなるためなら、やめてみようかな・・・。」と考える方、大正解です。

しかし、辞めようと思っても中々辞められないのがタバコです。

そこで、禁煙のコツをここで解説します!

まずはゆっくり、段階を踏んで禁煙に繋げていきましょう!

禁煙開始日を決める

まず、「この日から!!」と、禁煙開始日を決めましょう。

カレンダーなどに書いておき、1日タバコを吸わないようにしましょう。

決めることで、潜在的に自制する思考が働きます。

周りの人に宣言しておくことも、効果的です!

1日出来たら、自分を褒めてあげましょう!

イライラしたら、深呼吸をする。

タバコが吸いたくてイライラしてしまう時は、深呼吸をしましょう。

深呼吸には、体の緊張をほぐし、気持ちを落ち着かせる効果があります。

煙を吸うなら、奇麗な空気を吸いましょう。

セルフマネージメントにも繋がるので、自己肯定感も上がります!

ボイストレーニングを日課に

タバコを吸わないことで、時間が生まれます。

の時間を活用し、ボイストレーニングをやってみましょう!

声を意識する時間が増えると、より禁煙へのメリットを実感することができます。

また、ボイストレーニングのレッスンに通ってみても良いです!

より実践的なトレーニングを教わることができるので、意識の向上に繋がります!

声が出せない環境では、ブレスコントロールなど、腹式呼吸のトレーニングを行うと効果的です!

簡易的な腹式呼吸のトレーニング

➀姿勢を正し、おへその下に手を当てます。

➁あくびをするイメージで、息を大きく吸います。

この時、腹筋が手を押し返すように膨らませることを意識してください。

➂お腹をゆっくりへこませながら、8秒かけてゆっくり「ス~」と息を吐いていきます。

➃ここまでを、適宜繰り返します。

以上です!

ぜひ、時間を見つけて実践してみて下さい!

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よくある質問

Q.軽いタバコなら、大丈夫でしょ?

A. タバコである以上、有害なことには変わりません!

タバコの中には、ニコチンやタールの少ないものもあります。

これらも、歌唱においては十分に有害とされています。

軽いタバコだから、喉への影響は少ないという考えは、改めましょう!

副流煙も、影響ある?

A.主流煙よりも、有害とされています!

有名な話ですが、副流煙の方が、有害物質は多く含まれます。

タバコを吸っていなくても、副流煙を取り入れてしまうと体には有害です。

もし喉に違和感を感じる場合は、副流煙をできるだけ避けるよう意識しましょう。

Q.ヘビースモーカーです・・・。今からでも間に合う?

A.元の状態に戻ることは出来ませんが、禁煙には大いにメリットがあります!

元の状態に戻るまで、長い時間を要するといわれています。

特に、「ポリープ声帯」になってしまっている場合、元の声帯に戻すことは難しいです。

しかし、今からでも禁煙できれば、自身の体をこれ以上傷つけることは無くなります。

喉の違和感が、慢性的な喫煙による炎症によって引き起こされている場合もあるので、改善の可能性は大いにあります。

辞めることはお辛いかもしれませんが、ぜひ今日から、禁煙を実践してみましょう!

クリーンな体で、自由な歌声を!

ここまで読んでくださったということは、タバコを吸うことについて違和感を感じていることです。

ぜひ、今この時から、禁煙を始めてみましょう。

何気なく始めることでも、習慣は大いに改善でき、いつのまにか禁煙に成功している事と思います。

ぜひ、自身の歌声を守るため、より良くするためにも、タバコをやめてみましょう!

必ず、良い効果が、歌声に表れていきます!

良い声で、好きな歌をぜひ楽しみましょう!

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