こんにちは!
NOPPO MUSIC SCHOOLです!
「渋い低音ボイスを出したい!」
「もっと低い声が出せたら、歌に深みが出るのに…」
「憧れのあの歌手のような低音に憧れる!」
そう感じたことはありませんか?
高音に注目が集まりがちなボーカルトレーニングですが、実は低音域の充実には歌唱全体の表現力を支える効果があります。
地声の説得力や、柔らかく語りかけるような歌い方を実現するためにも、低い声をコントロールできることは大きな武器になります。
このコラムでは、「低い声の出し方」について、その仕組み・原因・トレーニング方法を詳しく解説していきます。
いつものトレーニングに、より彩りを持たせる意味でも、ぜひ取り入れてみて下さい!
では、参りましょう!

低い声の出し方
まず、低い声とはどのようにして出ているのでしょうか?
人の声は、声帯が振動することで音が生まれる仕組みになっています。
この声帯がゆっくり・大きく振動すると低い声、速く・細かく振動すると高い声になります。
低音を出すには主に以下のポイントが関係します。
低い声の出し方➀ 声帯の使い方
まず音を出すためには、声帯がしっかり閉じている状態を維持することが必要です。
低い声に重要なのは、声帯を「緩く厚い状態」で声を出すことです。
まず、声は「声帯の振動」によって生まれます。
これが低音を生む基盤です。
一方で、高音のときには声帯が薄く伸びて張った状態になります。
この状態だと、低音はうまくならなくなってしまう傾向があります。
この状態で、声帯を閉じる「声門閉鎖」を行うことで、低音を出すことができます。
この閉鎖も、強すぎると声帯は上手く振動しません。
ちょうどよい力の塩梅を掴むことが必要です。
低い声の出し方➁ 息の流れ
息を無理に強く吐きすぎると、低音域はブレてしまいます。
これは、息を吐きすぎた時に、声帯の閉鎖が保てなくなり、声が安定しなくなってしまうためです。
声帯がしっかり振動するには、ちょうどいい息の吐き方が必要です。
強すぎず弱すぎず、安定する息を目指していきましょう。
低い声の出し方➂ 共鳴・共振
胸や喉の奥(下咽頭)など、下方向の共鳴腔を使うことで、より深みのある低音を作ることができます。
この、咽頭腔に声が響くことを「共鳴」といいます。
また、咽頭腔の声が響いている場所を、「ポジション」と呼んだりします。
声を出す際、どこに「ポジション」があるか、確認してみましょう。
録音を聞いた時、良く低い声が響くポジションがあれば、そこを中心に練習すると効果的です!
また、低音は胸部にも響かせることで、より重厚な音色を出すことができます。
この胸部など、体に声が響くことを「共振」と言います。
それぞれをしっかり意識し、より響く力感を掴んでいくことが大切です。
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低い声が出ない原因
「どうして低音がうまく出ないのか」
この原因はいくつか考えられます。
以下をチェックしてみましょう。
低い声が出ない原因➀ 声帯をしっかり閉じることができていない
低音を出すには、声帯を厚くし、しっかり閉じることが大切です。
力みすぎたり、息漏れが多いと、声がかすれたり、安定しない原因になります。
H3低い声が出ない原因➁高音発声のクセが残っている
低い声が出ない原因➁高音発声のクセが残っている
普段から高音域ばかり練習していると、声帯が「引っ張られた状態」に慣れてしまいます。
その状態で低音を出そうとすると、声帯が薄くなりすぎてうまく振動しません。
低音の発声には、声帯が緩んでいる状態が必要です。
声を無理なく出すために、無駄な力みを取ることが重要です。
低い声が出ない原因➂力の入れどころが間違っている
低音を出す際に、喉や首に力を入れてしまう人がいます。
しかし、これは逆効果。喉を締めてしまうと、声道(声の通り道)が狭まり、響きが悪くなるのです。
深呼吸をしたり、首や体を回転させたりして、「脱力」することを心掛けてみましょう!
女性で低い声が出ない原因は?
女性の方、または地声が高い男性の方で低音が出づらいと感じている方もいらっしゃると思います。
これには「声帯の大きさ」が関係しているのです。
低い声の出やすさ・出にくさには、個人の「声帯の大きさ」や「体格」によって変化します。
声帯自体が大きい(喉仏がはっきり出ている)や、体格の大きい人は、低音の出やすい傾向にあります。
これは、楽器自体が大きく、低音までしっかり振動するからなのです。
よって、声帯が小さい方、または体格が小さい方は、低い声が出にくい傾向にあります。
これに当てはまる方は、コツやトレーニング方法を実践し、ゆっくり振動させる、響かせる実感を掴んでみてください!

今日からできる!低音トレーニング方法
ここからは、具体的に低音を鍛えるトレーニング方法をご紹介します。
低い声を出すトレーニング➀ハミングでリラックス&共鳴確認
まずは「んー」と口を閉じた状態で軽くハミングを行います。
このとき、胸や喉の奥に響く感覚があるか確認してください。
胸に手を当て、直接振動を感じながら実践すると効果的です。
ポイント
• ・姿勢をまっすぐに保つように注意する
• ・息を流しすぎず、安定させるイメージで
低い声を出すトレーニング➁リップロール
唇をプルプル震わせる「リップロール」で、低音に向かってスケールダウンしていきましょう。
もしリップロールができない方は、ハミングでも大丈夫です!
例:ド(C4)→シ→ラ→ソ→ファ→ミ→レ→ド(C3)
声帯を脱力したまま、自然に低音まで降りていくことを意識します。
低い声を出すトレーニング➂「ウ」、「オ」で舌根を下げて発声
「ウ」「オ」などの母音だけを使って、ゆっくりと低音を出します。
舌根を下げて練習することで、共鳴空が広がり、低音が響きやすくなります。
子音をつけると無意識に力が入るため、母音だけで声を整える練習が効果的です。
低い声を出すトレーニング➃語尾落とし練習
日常会話のように、語尾をゆっくり落とす練習です。
例:「こんにちはぁぁぁ…」「ありがとうぅぅぅ…」
このように語尾を低く、響きを意識して落としていくことで、低音域のコントロールが上達します。
低い声を出すトレーニングのときに気をつけたいこと
低い声を出すときに注意したいことが、
「毎回の発声を録音すること」
そして
「無理に出そうとしない」
です。
低い声は、一朝一夕で伸びるものではありません。
毎日少しずつ練習を積み重ねることで、確かな音にすることができます。
その中で、今の自身の声がどう聞こえているのか。
確かめながら行うことで、迷いなく練習に取り組むことができます。
また、低い声は無理に出そうとすると、かえって不安定になってしまいます。
闇雲に練習していると、陥ってしまうのが「力み」。
その確認を行うためにも、録音をしながら行うことは効果的なのです。
焦らず、確かな練習を心掛けてみましょう!
大宮のボイトレスクール「NOPPO MUSIC SCHOOL」の無料体験レッスンはこちら!低い声の練習におすすめの楽曲
ここでは、低音の練習に効果的な楽曲をご紹介します。
出し方に慣れてきたら、歌唱へのアプローチに挑戦してみましょう!
男性歌手の音域が低い曲
〇家族になろうよ / 福山雅治
〇overdose / なとり
女性歌手の音域が低い曲
〇糸 / 中島みゆき
〇Story / AI
女性は、男性ボーカルの少し高めなキーの楽曲を歌うのも効果的です!
低い声に関する、よくある質問
Q.低い声は、才能?
A. 才能もありますが、トレーニング次第!
元々声帯が大きかったり、体格が大きい方、地声が低くなりやすいです。
そうなると、低い音域は苦労せずとも発生することができます。
ただ声が高い人も、トレーニング次第で歌唱に必要な部分の低い声を出すことができます!
エッジボイスはとても低い声を出す練習なので、発声できれば音は出ている状態になります。
ただ、扱い方やコントロールが難しいところ。
1音1音確認しながら、慣れて行ってみてください!
Q.低い声で、聞き取りにくいと言われます・・・。
A. 耳には、聞き取りやすい声があります。
人間の耳は、2000Hz~4000Hzの周波数帯が聞き取りやすいです。
これは、女性の悲鳴や赤ちゃんの鳴き声の発する周波数。
低い声は、この音域帯から離れるため、比較的聞き取り辛いと言われています。
もしコミュニケーションで悩む際は、口角を上げて話すことを意識すると、この音域に近づきやすいです。
声を変えすぎると不自然になってしまうので、違和感のないように、声を明るくして話してみましょう!
Q.低い声を練習していたら、声が枯れてきた・・・。
A.練習を中止し、喉を休めましょう。
低い声の練習は、声帯が閉じるように動くため、過度に行うと声がかれてしまいます。
そのまま無理に続けてしまうと、ポリープや発声障害など、疾患に繋がる恐れがあります。
声枯れを感じたら、すぐに練習を止め、休息を心掛けましょう。
喉のコンディションとも上手に付き合うことが、低い声を出すには必要です。

低い声で、豊かな表現を!
低音をしっかりコントロールできるようになると、声全体のバランスが整い、歌唱に説得力と幅が出てきます。
「声帯を厚く・ゆっくり振動させる」
「脱力と共鳴を意識する」
「日々のトレーニングで身体に覚えさせる」
この3つを意識しながら、トレーニングしてみてください!
「高音ばかり練習していたけど、低音も取り組んでみようかな」
そう思ったあなたは、確実に一歩前進しています!
低音の魅力に目を向けて、あなたの歌にさらなる深みを加えていきましょう。
良い歌ライフを!
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